姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
佐々木先生は、ポケットから小瓶を取り出した。
中には、薄桃色の澄んだ液体が入っている。
「無味無臭で、経口摂取でも同等に効果がある。
乙矢も持っていたはずなんだけど、飲んだりした?」
「ううん……でも無いとは言い切れない、かな」
例えば少量、お茶などに混ぜられていたとしても、多分俺は気付かないだろう。
ふと俺は、おっちゃんが持っていた銀色のアタッシュケースを思い出した。
あの中にあったとしたら、合点がいく。
(それにしても、おっちゃんのオールバック、似合わなかったな……)