ヴァンパイア・シュヴァルツの初恋
折り合いがついたと自分を納得させ、励ましてくれたノア君に笑顔作って応えてみせた。
すると、ノア君は急に顔色を変えた。
私の頭をぐっと掴み、顔を近づけ、その大きなふたつの瞳でこちらの瞳の奥を覗きこんでくる。
「えっ、ノア君っ?どうしたんですか!?」
「た、大変ですシュヴァルツ様!アカリ様の瞳の色が戻っています!」
「……何だと」
シュヴァルツさんの声はひどく低くなった。
ノア君の瞳に映っている私は、確かに赤く光っていたはずのふたつの瞳が黒く濁り始めている。
どうりで先程から視界がクリアになっているわけだ。
続いてシュヴァルツさんも、私の顎を持ち上げて、お医者さんのように瞳の中を覗き込んだ。
端整な顔が鼻先のほんの数センチのところまで迫り、赤い瞳と視線が交わった。
「あのっ……」
ノア君とは違い、シュヴァルツさんにこうされるのは恥ずかしくて、目を逸らした。