極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
笑顔を作って言い訳するが、彼女は信じない。

目を細めて私に迫った。

「真司さんは面白いこと言ってたけどな。さあ、白状しなさい」

……高野のおしゃべり。

きっと私が前園とキスしていたことを彼女に話したに違いない。

心の中で毒づくと、仕方なく話した。

「前園とちょっとね」

言葉を濁す私に、朱莉はなおも追及してくる。

「ちょっとねって、何?付き合ってるんじゃないの?」

「そういうんじゃない。私と前園じゃ付き合うなんてあり得ないし、私……見合いしようと思ってるから」

前園とのことを打ち消すために、見合いの話を持ち出す。

すると、朱莉は驚きを露わにした。

「前園君は見合いのこと知ってるの?」

みんな『前園、前園』って煩いよ。

「知るわけないよ。言ってないし、言う義理もない!」
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