年下御曹司は初恋の君を離さない
意味不明なこのやり取りは、いつまで続くのだろうか。それに、藤司さんは謎をいくつも抱えすぎている気がする。
それを私にいつか教えてくれるつもりはあるのだろうか。
そんなことを思いながらも、私は藤司さんと肩を並べて駐車場までの道のりを歩いて行く。
すると、藤司さんが突然立ち止まった。目を見開いて、何かに驚いた様子でもある。
「藤司さん?」
声をかけたときには、私は藤司さんの腕の中にいた。ギュッと抱きしめられ、彼のフレグランスの香りが鼻を擽る。
彼の体温が伝わってきて、ようやくこの状況のおかしさに気がついた。
「ちょ、ちょっと」
彼の腕の中から脱出を試みようとしたのだが、すぐさま強い力で抱きしめられる。
「シッ。黙っていろ」