年下御曹司は初恋の君を離さない


「そのほかの情報をお教えください。部長」

 威圧的な態度で部長に迫ると、彼は両手を力なく上げた。

「お手上げです」
「え?」
「久保さん、付いてきてください」
「え? 部長?」

 突然立ち上がった部長に慌てた私だったが、急いでソファーから腰を上げてその後を追う。

 部長は私を振り返ることもなく、ただまっすぐ前を向いて歩いて行く。
 エレベーターホールまで辿り着くと、そのままエレベーターに乗り込み、下の階へのボタンを押す。

(十階……?)

< 55 / 346 >

この作品をシェア

pagetop