翼の折れた鳥たちは
「部長!!バスケ観戦の日、重光先生や敦也くんの友達も一緒に観戦できませんか?」

仕事終わりに部長に相談したら、部長はしばらく考えてにっこりと笑った。

「いいかもしれないな」

部長の返事で私は喜ばずにはいられなかった。

それから部長が教えてくれたのは、今回のバスケのチケットを手配してくれたのが重光先生だったということだった。


重光先生が理学療法士として帯同しているバスケチームを介して、敦也くんとボランティアメンバーのために6席もの特別席を用意してくれたらしい。

それから栄養部の前田さんにも相談すると、観戦はスタッフの付添を私だけにして残りの4席を重光先生や友人に座ってもらって、楽しい時間を過ごしてもらおうということになった。


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