翼の折れた鳥たちは


◇◇◇

今日の空は、私の気持ちを表すような鉛色。

重たい雲がいつものオレンジ色の美しい夕日を覆って隠している。



昨日、部長から言われた言葉が私を一日中悩ませている。

「ごめんね。車いすバスケ見学の話、一旦保留にさせてください」


「いいよ。気にしないで。俺のワガママだから」

リハビリ終わりに敦也くんに頭を下げたら、敦也くんが笑い飛ばしてくれた。

だけど笑っているのに敦也くんの瞳は笑ってなんかいなくて、とても傷ついたような目をしていた。


悲しませたくないのに。

罪悪感が胸を締め付ける。

車いすバスケだって、見学に連れていきたいのに……。


だけど、敦也くんの退院するまでを、担当理学療法士として見守りたい。

その想いが私の心の大半を占めていた。

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