翼の折れた鳥たちは

『外の世界は、現実の厳しさを教えてくれます。
俺が車いすで移動していると、振り返る人だって冷たい視線を投げつける人だっています。
出来ないことを痛感させられることだって多いです。


だけど、外の世界はそれ以上にキラキラしています。
毎日が楽しく過ぎていきます。

最初の一歩の勇気が必要なんだと思います』


外の世界が怖いといつか今にも泣きだしそうな目で訴えた敦也くんの言葉がふと頭に蘇る。


『僕には力がありません。

だから担当理学療法士の彼女の背中を星原さんの歌で押してあげてください。


彼女が新しい世界に飛び込む一歩を歌で支えてあげてください。

彼女が僕にそうしてくれたように。

榎田敦也』


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