朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】
「うん? うん。もしかしたらだけど、この先流夜兄さんと現場で鉢合わせる可能性はあるわけだし。その度に咲桜さん不安にさせたり悲しませるのは私もやだし」
「……成長したなあ。ネコガキのくせに」
「なんでいつも猫扱いされんの」
「主人にしか懐かないから」
「それ一般的には犬じゃない?」
斎月さんが不服そうに言い返してから、こちらに向き直った。
「咲桜さん、何かご質問ありますか?」
「………断片的に理解してきました………」
答えてから、取りあえず頭を抱えた。
そういうことをやってのける人間がそうゴロゴロいるとは思っていなかった……。
私が頭を抱える一方、隣では兄弟会議が開催された。