ひだまり
「う~ん。
先生って…鈍いのかと思うと、妙に鋭い時があるよねぇ~
気になるなら教えてあげるけど…受けとめられる?」

「えっ!……怖い話しですか?」

「怖いといえば……怖いかなぁ?
あっ、怖いって言っても…お化けやユウレイじゃないよ。わかる?」

「いくら私でも分かりますよぅ。」

そう言って拗ねる彼女は可愛い。

本当は、お化けやユウレイの方が、怖くない話しなんだけどなぁ。

『オレが好きだから、ひいきして可愛いがってるんだ』って話したら
絶体に固まるよ!

「先生は、怖い話しってどんなのだと思う?」

「怖い話しって言ったら………。
先生に…一番ダメな子って思われることですかね?」

そんなこと……絶体思わないのに。

…………って言うか、オレにダメなやつって思われることが怖いんだぁ。

キミはどれだけコッソリ……オレを喜ばせてくれるんだい?

「そんな事、思わないよ。
むしろ、みんなよりひいきしてる。
どうして…助けるのかは……あえて答えるなら……先生だからかなぁ?」

「唯だから?」

プッ。

唯って……可愛い。

随分、慣れてきたよなぁ。

「そう。唯ちゃんだから!」

おぉ~!彼氏っぽい。

いつか自然に、こう呼びたいな。

「今はここまでです。もう少し成長したら、また教えてあげるよ。
それより、ちょっと聞いてもいい?」と前置きして

結構詳しく質問した。

好きな食べ物と嫌いな食べ物。

フルーツは嫌いなのに、イチゴは大好き。でもジャムはダメ。

どうも、見た目らしい。

玉子はどんな料理でも食べれて、プリンは食欲がなくても食べると言った。

食欲と言えば………食べれない事もよくあるみたいだけど

チョコレートが強い味方らしい。

まぁ、これからは……食べれない日が来ないように

近くで守っていくつもりだけどね!

チョコレートだっていい迷惑だ。

こんなに美味しいのに『非常食か!!』って。

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