誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~
自分が言ったことが、微妙に曲げられているような気がする。
あわわとうろたえる小春だが、閑は「よかった」とにっこり笑って、そのまま小春をひょいと抱き上げ立ち上がると、ベッドの上にもつれるようにして身を投げ出す。
小春は目を丸くした。
「えっ、ベッド!?」
頭を打つだのなんだの、言っていたのは閑のはずだ。
「ごめん、せっかく持ってきてもらったけど、布団広げてる暇が惜しい。できるだけ優しくしないとって思ってたのに、困るくらい可愛いこと言うし……もう、本当に俺、我慢の限界」
少し早口で閑はそう言うと、小春が着ていたセーターに手をかける。
「はい、ばんざいして」
「ええっ……きゃっ!」
あっという間に、セーターが脱がされた。
びっくりしていると、閑が身をよじるようにして着ているコートを脱ぎ、スーツの上着を脱ぎ、ベストのボタンを外し、それらを次々にベッドの下に投げ捨ててゆく。
小春に正確な値段などわからないが、閑が身に着けているものはどれも一級品だ。
スーツだってコートだって、今まで触ったことがないような手触りで、小春はそれらにブラシを掛けながら、いつもうっとりしていたくらいだ。