誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

 そんなこんなで、閑と小春は、きちんと恋人同士になり、閑のマンションで改めて、ルームシェアではなく同居ということになったのだが――。

『そっか、やっとくっついたのねー!』
「き、キミちゃん、今そういうこと言わないで!」

 小春は食器を洗いながら、キッチンカウンターの上に置いたスマホに向かって、軽く悲鳴をあげた。

 こちらは朝の八時で、ロンドンは夜時だ。
 東京都ロンドンの時差は九時間で、こちらの方が進んでいる。

『だって~。同居するって聞いてからずっと、これは一方的な、小春ちゃんの片思いではないなと思ったし、それからずっと、お父さんといつふたりはまとまるんだって、やきもきしてたくらいだし』
「うう……」

 密かに片思いが聞いて呆れる。

(恥ずかしい……)

 小春が凹んでいると、スマホの向こうから、くすくすと笑う声がした。

『でもまぁ、安心したわ。あとは……増井のおじさんへの報告くらいじゃない?』
「まぁ、それが、私にとっては一番の難関なんだけど」


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