誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

 しみじみしながら、閑は小春の両肩をつかむと、くるりと自分の方を向かせて、顔を覗き込んできた。

「ほら、小春って小動物っぽいところあるし」
「ええっ……」

 まさかの返答に、小春は目を丸くした。

(意外に神尾家って、動物好きだったのね……。って、それどころじゃなかった)

「閑さん」
「ん?」
「もしかしてそのうさぎとか犬とか猫とかに、子供の頃逃げられてませんでした?」
「んん〜?」

 閑が目をぱちくりする。

「好きが高じて、構いすぎたあげくに、嫌われるタイプかなと思って」

 両思いになってマンションに戻ってきて数日。小春も当然のように閑のベッドで眠るようになったのだが、当然のごとく毎晩抱かれた挙句、常に『かわいい、大好き』の大合唱で、なかなか寝かせてもらえない。

 とにかく寸暇を惜しんで、小春に触れていたいと願う閑の溺愛に、小春は溺れてしまうのではないかと思ってしまう。

 だが小春だって、当然閑のことが大好きなので、彼のすることを嫌に思うことはない。けれど、それとこれとは話が別で、驚く顔が可愛いからといちいちびっくりさせられては、たまったものではない。


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