誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

「でもその……身内だからってかばうわけじゃないんですけど、たぶん私を問題から遠ざけたいが故だと思うんです。だけどそんなの、理由にならないし。私だって、家族の一員なわけで」
【そうだね。当事者だ】

 閑があいづちを打つ。

「でも、お父さんにとって私は中学生のままというか……ずっと子ども扱いされてたんだって、今さらわかったりして。複雑ですけど……」

 そして小春は、そのまま後ろ向きにベッドに倒れ込んだ。

 ぼふっと音がして、少し気が抜けた。
 だからなのか、素直な気持ちがそのまま口をついて出る。

「情けないですよね。私、家を出るまでそういうの全部含めて、いろんなことを子ども扱いされてて、確かに窮屈に思う事もあったけど、ある意味、すごく楽して生きてきてたんだなって、本当に今更だけど……落ち込みます」

 だから、こういう状況になって初めて、さぁいったい自分はどうしたらいいのかと、立ち止まってしまうのだ。


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