誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

 どこからどう見ても、閑だ。

「えっ、本当に?」

 目をパチパチさせると同時に、

「もう、そういうところが、素直で可愛すぎて、たまんないんだよな」

 閑はクスッと笑うと、立ち尽くす小春の前まで歩いてきて、小春の上半身を抱き寄せた。

「君をぎゅってしに来た、本物の俺だよ」

 大きな体と一瞬、体がぶつかって、息が止まりそうになる。
 けれど閑から感じる大きな熱の塊のような存在感は、やはり閑そのもので、夢でも幻でもない、現実だった。

「び、び、びっくりした……!」

 本当にその言葉しか出てこない。

「どうしてここがわかったんですか!?」

 閑はエスパーか何かなのかと、驚愕する小春に、

「飛び込みで泊まれる、駅前のホテルがここだけだったから」

 閑はあっさりとネタ晴らしをした。どうやらスマホで調べたらしい。

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