誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~
「そろそろ昼時だけど、どっかで食べる?」
閑が荷物を持ったまま、時計をちらっと見下ろす。
つられて彼の高そうな腕時計を見ると、ちょうど十二時になったばかりだった。
「そうですね。フードコートなら並ばずに入れそうですけど、どうしますか?」
商業施設なので、当然レストラン街はあるのだが、どこもこの時間はかなり待たされるはずだ。
「じゃあそうしよう。俺、並ぶのが苦手でさ。いい?」
「はい、もちろんです」
小春はにっこり笑ってうなずいた。
閑と一緒に食べられるなら、なんだって美味しいに決まっている。コンビニおにぎりだってごちそうになるだろう。フードコートになんの不満もない。
閑と並んで、フードコートへと移動した。
そこは、七つほどのファーストフードやチェーン店が入った、ごく一般的なフードコートだった。ずらっと白いテーブルが並んでいて、主に家族連れでにぎわっている。