俺がこんなに好きなのは、お前だけ。
「ねぇ、大志くんってさぁ……」
「ん?」
「一緒に帰る友だちいないの?」
「はあ?」
眉をひそめて、怪訝そうに私のことを見る大志くんに「だって」と続ける。
「放課後はいつもひとりじゃん」
「…………」
「友だち、いる?」
デリカシーのない質問だったかもしれないと気づいたときにはもう言葉にしていた。
心を許して来たとはいえ、あまりに失礼な質問だったかもしれないと後悔をした。
だけど大志くんはチカラない瞳で私のことを指差して、
「お前?」
そう言った。
……私?
「お前、友だちじゃねぇーの?」
「……っ……」
クスっと鼻で笑う大志くんに対し、私は固まったまま、なにも反応することができなかった。
友だちなのか?私たち。
自問自答しても"YES"と素直に言えないでいる自分がいた。
「んー、友だちなぁ……」
「人と関わるの、そんなに嫌?」
恋愛が嫌いなのは、彼と話してきてなんとなく理解してきた。
けれど、友だちすらつくらないのは、まだよくわからない。彼の普段の生活を見ていれば、できないわけじゃないはずだ。
「べつに、それなりに友だちいるぞ。けど放課後はいつも女子に呼び出されてばっかで、帰りはいつからか誘われなくなったな……」
そう言って、大志くんはどこか悲しげに目線を落とした。
そうか。モテ男には、そういう悩みもあるのか。知らなかった。
「今日は誰かに呼び出されたの?」
「いんや。呼び出されたけど、用事あるって断った」
「用事あるの?」
「いや、嘘だけど」