もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



泣き出すあたしを伊織は人気のいない校舎裏へと引っ張った。


泣き止もうと、すればするほど止まらなくなる涙。



『どうした?』



久しぶりに聴く、伊織の優しい声に甘えたくなった。



「あたし…ひくっ…拓叶が好きなのに…最近…ひくっ…一緒に居れば居るほど…苦しくて」



そこまで言うと、伊織はあたしの手をひいて胸元へと引き寄せた。


優しく頭を撫でられて、胸がギューッと締め付けられる…



『あいつの優しさに埋もれてんじゃねーよ…』



耳元からそっと一人言のような小さな声が聴こえた…



『俺じゃなんでダメなんだよ…』


「伊織…?」


『ずっと傍で藍を見てきたのに…』



涙で俯いていた顔を上げると、伊織は今にも泣きそうな顔をしていた。


その潤んだ瞳に開いた口が閉じてしまった…



そんな顔しないでよ…






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