もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
龍也くんは、心優しい人だった。
出会いは、地元の図書館。
夏休み課題の読書感想文を書くために、訪れた際に偶然出会った。
家に本など、一冊もない…
そんな環境で育ったあたしは、おとぎ話なんてもちろんのこと、有名な童話でさえも小学校に上がる前まで何一つ知らなかった。
その日は広場で小さな子供たちがたくさん集まっていて、何が始まるのだろうかと離れてこっそり見ていた。
そこに現れたのは、街でよく見る制服を着た男の人が一人、本を片手に現れたんだ。
ビシッとカッコよく着こなされた制服姿に、一瞬にして目を奪われた。
カッターシャツのポケットから黒縁メガネを取り出してかけると、男の人は軽く自己紹介をして絵本を読み聞かせ始めたんだ。