もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



龍也くんは、心優しい人だった。


出会いは、地元の図書館。

夏休み課題の読書感想文を書くために、訪れた際に偶然出会った。

家に本など、一冊もない…

そんな環境で育ったあたしは、おとぎ話なんてもちろんのこと、有名な童話でさえも小学校に上がる前まで何一つ知らなかった。


その日は広場で小さな子供たちがたくさん集まっていて、何が始まるのだろうかと離れてこっそり見ていた。


そこに現れたのは、街でよく見る制服を着た男の人が一人、本を片手に現れたんだ。


ビシッとカッコよく着こなされた制服姿に、一瞬にして目を奪われた。


カッターシャツのポケットから黒縁メガネを取り出してかけると、男の人は軽く自己紹介をして絵本を読み聞かせ始めたんだ。






< 195 / 276 >

この作品をシェア

pagetop