もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



絵本の内容はシンデレラだった。


大体しか物語を知らなかったあたしは、すぐに男の人の優しい声につられて聴き入ってしまった。


一歩、また一歩と子供たちの和に入ってしまった。


その姿に、絵本を読んでいた男の人は気付くと優しく微笑んでくれたんだ。


人に、微笑みかけられるなんて珍しいあたしは、恥ずかしくて頬を赤く染めてしまった。


ガラスの靴…


シンデレラを聴きながら、ふと思った。


どうして、何も悪いことをしていないのに酷い扱いを受けなければいけないのか。

なぜ、耐え続けなければいけないのかと。


しかし、物語は最後にはシンデレラは王子様と結婚し、幸せになっていく…


あたしもいつか…シンデレラみたいに幸せになれるのかな?と。



絵本の読み聞かせが終わると、子供たちやその親御さんは拍手をした。


男の人に群がる子供たち、その反応に笑顔で答えるお兄さん。



はっ…いけない。

読書感想文の本、探さなきゃ…



あたしは、その羨ましい光景から目を逸らして、一人本棚へと消えた。






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