もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
課題本なんて見つかるわけもなく、ただテーブルに広げた読書感想文用紙をみつめる。
すると、隣のイスが動いてビクッと肩を動かせた。
『さっきは、聴いてくれてありがとね?
すごく嬉しかったよ』
「へ…あ、はい…」
さっきのお兄さんはあたしの隣に座ると、ビシッとカッコよく着こなされた制服のネクタイを少し下ろして、第一ボタンを開けた。
不甲斐なく、その仕草にドキリとして咄嗟に目を逸らす。
『それ、読書感想文?』
「はい」
『課題本が見当たらないけど…?』
「…ないんです。
どれも難しくて…」
するとお兄さんは机の上に、さっきのシンデレラを置いた。
『これなら、読まなくてもいいでしょ?』
「でも…」
『大丈夫。
課題本なんてなんでもいいんだよ?
書き方、教えてあげよっか?』
そう優しく微笑んでくれた人、これが龍也くんとの初めての出会いだった…───