もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
病院のベッドの上で休む拓叶の手を握る…
早く拓叶に会いたくて、迎えに行ってびっくりさせようと思って歩いていたら、道端で倒れそうになった拓叶が見えて駆けつけた。
呼吸が乱れていて、震える身体に頭がパニックになった時、通りすがりの人が救急車を呼んでくれたんだ。
お医者さんは何も異常がないから、一晩ゆっくり休んでいきなさいと言ってくれた。
それにしてもなんで急に…
『母…さん』
「拓叶!?」
苦しそうに声を出した拓叶に駆け寄り、拓叶に手を伸ばそうとした時…
《パンッ…》
と、音を立てて手を払われた…
『はぁ…はぁ…俺に…触る…な』
「拓叶…?」
苦しそうにベッドシーツを掴む拓叶の手…
どうしよう…
あたし…どうしたら…
「拓叶…ひくっ…ひくっ…」
どうしようもできないあたしは、ただ名前を呼んで泣くことしかできなかった。
止まらない涙に腹が立つ…
『…藍?』
「ひくっ…ひくっ…」
拓叶の声が聴こえた気がした…
だけど、拓叶を見れなくて気がつくと病室を飛び出していた。