独占欲強めの王太子殿下に、手懐けられました わたし、偽花嫁だったはずですが!
今回、母や祖母が若い頃着ていたドレスを含め、王宮に置かれているドレスの中でも品質のいいものを持ってきたが、流行遅れもいいところだ。それらのドレスを今の流行に合わせて仕立て直して、それから三乙女のレースで飾るつもりだ。
そのレースに、女性達の目を引き付けることができれば、どうにか販路を確保できると思う。
実際、何年もの間、皆が研究を重ねてきたレースはとても素晴らしい出来だ。だから、誰か一人の目に留まりさえすれば、きっと欲しがる女性が出てくると思うけれど——その誰か一人の目に留まるというのがすごく難しい。
たとえば、デルガド王国にはライラ姫という妙齢の美しい姫君がいる。ライラが気に入ってくれれば、デルガド王国の女性達の間で流行するだろうと期待して、昨年、フィリーネの父の側近である侯爵が、レースの売り込みに行ったのだが失敗してしまった。
たしかに美しいレースだが、値段と品質が折り合わないと拒否されたそうだ。それを聞けば、これからの売り込みがますます不安になってくるけれど……。
(……考えていてもしかたないわね。とにかく、三か月の間しっかりやるしかないんだから)
そのレースに、女性達の目を引き付けることができれば、どうにか販路を確保できると思う。
実際、何年もの間、皆が研究を重ねてきたレースはとても素晴らしい出来だ。だから、誰か一人の目に留まりさえすれば、きっと欲しがる女性が出てくると思うけれど——その誰か一人の目に留まるというのがすごく難しい。
たとえば、デルガド王国にはライラ姫という妙齢の美しい姫君がいる。ライラが気に入ってくれれば、デルガド王国の女性達の間で流行するだろうと期待して、昨年、フィリーネの父の側近である侯爵が、レースの売り込みに行ったのだが失敗してしまった。
たしかに美しいレースだが、値段と品質が折り合わないと拒否されたそうだ。それを聞けば、これからの売り込みがますます不安になってくるけれど……。
(……考えていてもしかたないわね。とにかく、三か月の間しっかりやるしかないんだから)