"鬼"上司と仮想現実の恋
3階に着くと、エレベーター前で女性が待っていた。

「佐久間様ですね?」

「はい。」

「こちらへどうぞ。」

案内されたのは、会議室。

「まもなく佐藤が参りますので、かけて
お待ちください。」

そう言われて、部長は出口近くの席に私を座らせ、その隣に自身も座った。

3分程してドアが開いたので私が立ち上がると、部長も同じく立ち上がった。

「佐藤です。初めまして。」

「佐久間と申します。
本日はお忙しい中、お時間を取ってくださり、
ありがとうございます。
今日は、新人の瀬名を連れて参りましたので、
同席させてください。」

双方挨拶をして、名刺交換をする。
私は、SEの名刺しかないので、そのままそれを渡した。

ん?
部長の名刺、役職が印刷されてない!
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