艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~

『俺に興味をもってもらうよう努力するよ』


今、見えているあの人の姿だけがきっと本当じゃない。それを知りたくなった、興味を持ってしまったのだ。


思えばあの人に初めて会ったときから、日々その欲求は強くなっている。
あの人の全部の顔を暴いてみたい。


「大丈夫。私は嫌々決めたわけじゃないし、気持ちは前向きだよ」


しっかりと兄に頷いて見せた。

兄を見送ってから会場に戻ると、スイーツのテーブルの近くに葛城さんの姿を見つけた。
さっき先輩だと言ってた人はもう近くにいなくて、代わりにわらわらと数人の女の子に囲まれていたりする。
まるで色とりどりの花に囲まれたような、背の高いすらりとした立ち姿。
私を見つけると彼こそ花であるように、ふわりと笑った。

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