艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~
今夜のデザートは、イチジクのワイン煮だった。
ワインが香る唇と、混じり合わせた唾液の甘さに、酔う。
本当は、彼女に会うまでは滅多に甘いものは口にしなかった。
それが癖になり始めたのは、琥珀糖がきっかけだっただろうか。
少しの緊張を滲ませて、あの日の彼女は本当に、可愛らしかった。
俺のためにと作ってきてくれた弁当と、琥珀糖。
ひとくち食べるごとに、彼女がちらちらと俺の様子を窺って気づかないふりを続けるのは中々困難だった。
美味しい、と言えばぱっと表情が華やいで、あんなに素直な反応を見せられれば甘いものは実は苦手だなどと言えなかったし。
そのあと、緊張する彼女を宥めながら、互いに琥珀糖を含んで交わした、キスの甘さ。
それが、癖になった。
「んっ……ふ、ぁ」
唇の隙間から甘い声と苦し気な息が漏れる。
彼女をソファに押し倒しながら、口内から唇の端まで舌を這わせ、俺の方が酔わされたように頭の中に膜がかかりはじめた。
この頃どうも、自制が効かない。
ワインが香る唇と、混じり合わせた唾液の甘さに、酔う。
本当は、彼女に会うまでは滅多に甘いものは口にしなかった。
それが癖になり始めたのは、琥珀糖がきっかけだっただろうか。
少しの緊張を滲ませて、あの日の彼女は本当に、可愛らしかった。
俺のためにと作ってきてくれた弁当と、琥珀糖。
ひとくち食べるごとに、彼女がちらちらと俺の様子を窺って気づかないふりを続けるのは中々困難だった。
美味しい、と言えばぱっと表情が華やいで、あんなに素直な反応を見せられれば甘いものは実は苦手だなどと言えなかったし。
そのあと、緊張する彼女を宥めながら、互いに琥珀糖を含んで交わした、キスの甘さ。
それが、癖になった。
「んっ……ふ、ぁ」
唇の隙間から甘い声と苦し気な息が漏れる。
彼女をソファに押し倒しながら、口内から唇の端まで舌を這わせ、俺の方が酔わされたように頭の中に膜がかかりはじめた。
この頃どうも、自制が効かない。