この手をぎゅっと、離さないでね?



洋くんからすれば、裏切られたような気持ちになるもんね。



理由はなんであれ、男の子に抱きしめられたんだもん。

ちゃんと教えてほしかったよね。



なんで言わないんだよって思うのは、当然のことだもんね。



「本当にごめんなさい…。私、洋くんの気持ちを何にもわかってなかった…」



結局、自分のことしか考えてなかった。

光琉くんと洋くんに仲直りしてほしいから、ケンカになったら嫌だとかって。

洋くんの気持ちなんて、無視しちゃってた。



「あかり」



洋くんが、いつもどおりの穏やかな声で私を呼んだ。



< 292 / 347 >

この作品をシェア

pagetop