秘密の約束。
「わかった。先生もちょうど用事があったから」

用事?なんだろ…
あたしに用事って…

「ありがとうございます」


それだけ言うとあたしは席に戻った。


放課後に向けて準備をしなくちゃ。

あたしはまだ入れてるポケットの中のはさみを

もう一度出してみた。

こんなもので人が殺せるのだろうか。

だけど正当防衛だったらナイフを持っているほうがおかしい。

あっちがナイフを持ってたらどうしようか…。

おばちゃんもナイフで殺されたんだからナイフかもしれない。


あたしの体が傷つけられても

あたしの指が切られても


内臓を引きずり出されても

あの人を殺す。






はさみをギュッと握ってポケットに戻した。

決戦は放課後だ。
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