秘密の約束。
浮気…?
そんなの有り得ない…


あたしの大好きだったお母さんとお父さんの像が壊れていく。


うそだ。うそだ。あたしたちは幸せな家族だった…


「誰と…?」



思わず聞いていた。もう醜い真実は見すぎていて
全て知らないといけない気がした。





「紀香だよ」




紀香……??紀香って聞いたことある。…もしかして…



「紀香って……睦月の…」



少し泣きそうになっていた。あたしのお父さんが睦月のお母さんと浮気していたなんて…

ひろしはクククと変な笑い方をしてこう聞いた。


「俺の人を殺す理由を話してやろうか?お嬢さん」




楽しんでいるようみたいな口調だ。

頭…おかしいんじゃない…。

そう思いつつも気になってしまった。

人を殺す理由が…。


あたしはいつの間にかこくりと縦に頷いていた。
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