秘密の約束。
微笑みかけたその顔はどこかひきつっていなかったかな。

ちゃんと笑えてたかな。

あたしは泣きそうになっていた。

でも、睦月より先に泣きたくなかった。
一番辛い睦月より…。

キーンコーン・カーンコーン

「やばっ!遅刻だ!」

睦月は全く焦る気ナシ。

ちょっとは走ろうって気にならないのかな。

教室に入るとみっちゃんが元気に話しかけてきた。

「おはよ。またあいつと来たの―?殺されちゃうよ。」

クスクスと笑うみっちゃん。
苦笑いしか出来ない自分が嫌になった。

本当はそんなこと言ってほしくない。

なのに…言えない。

弱虫なんだって知っている。

だけどちゃんと分かってしまうとすごく自分が嫌になる。

「そ…うかな。はは…」

適当に返事を返して席に座った。

朝から疲れる。

座ると同時に先生が来た。

「はい!座って―!始めるよ!」
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