秘密の約束。
学校に着いた。


だけど何か変。


「あたしの机がない…。」

本当にあたしの机だけがなかった。多分みっちゃんたちのせいだ。

だってニヤニヤ笑ってるから。

「苺香……。」

睦月が心配そうに話かける。
笑って「大丈夫」とだけ言った。
だってあたしはこれ以上睦月に頼ってはいけない。

一人で解決しなくては…

「あたし机探してくる。」

廊下に飛び出す。だけど誰かが廊下を水浸しにしてたから滑ってしりもちをついた。

「だっさー」

誰かの声が聞こえる。
そんなこと言わないでよ。
大丈夫……だもん…。

あたしは立ち上がって濡れているズボンを隠すため上着を腰にまいた。

ちゃんと用心して歩く。机、どこにいったんだろ。


「机、窓の外に落ちてあったらしいぜ。」

睦月が声をかける。あたしは急いで一階に下りた。


お道具箱もめちゃくちゃ。水浸しだしなにも使えなくなってる。

机には『死ね』『きもい』の文字。


……そんなこと、知ってたけど。



知ってたけど、かかれると泣きそうになっちゃうな…。
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