秘密の約束。
言いたいことを言う。相手に言葉で伝える。
それが、ずっといじめが続くことになったとしても。


「みっちゃん。」


あたしは三階上の窓にいるみっちゃんに話しかけた。

グラウンドにあたしの声が響く。
この勇気はどこから湧いてくるんだろう。
誰かに教えてもらったもの?

「あたし、みっちゃんがずっと好きでも嫌いでもなかった。
そりゃ時々ムカつくけど。

だけど、いじめようと思う気はなかった。
あーちゃんもそうだよ。
だって気にいらないことも気にいることもあるから友達でしょ?」

あたしは一息ついて、深呼吸した。

「みっちゃんは今あたしをいじめて楽しい?嬉しい?泣いてるとこを見たい?
そうだとしたらそれは間違ってるよ。」
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