秘密の約束。
どうしたの?
なんで怒ってるの?
ねぇ、お母さん

俺は不思議に思いながらもお母さんに強制的にだっこされていて

おばあちゃんを見つめていた。



「継ぐ気になったらここにおいで…。」



おばあちゃんはその時も微笑んでいた。



そして俺はここに来た。お母さんは悲しむかもしれない。
だけど計画を進めるためにはおばあちゃんの力が必要だったんだ。


「睦月っ!!久しぶりだねぇ」

しわのある顔がもっとしわくちゃになる。
苺香がいるからまだその話はしないんだろうか。
とりあえず、久しぶりに来た孫とそのおばあちゃんのふりをしてくれた。

「久しぶり。」

俺は少し笑ってそう言った。

「今日はどうしたんだい?まだ学校じゃ…」

俺は口にしっと人差し指を当てて

「これから話すから。ちょっと頼みごとがあるんだ。」

いかにも偶然を装って演技をした。
おばあちゃんも迫真の演技だ。
だって今日行くことは知らせていたんだ。
俺はおばあちゃんの後ろにいる水瀬に話しかけた。

「水瀬。苺香を連れていって。あの部屋に。」

「かしこまりました。あの部屋ですよね。」

あの部屋とは苺香のために作った部屋。おばあちゃんに頼んで用意してもらった。
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