秘密の約束。
「知っているよ。でもそのことをするには、やっぱり危険を伴うから…。」


俺が誘った。巻き込んだ。だから俺は最後まで責任を持たなきゃいけない。

置いていくか…。
連れて行くか…。


俺は後悔した。

愛しい人を巻き込んだことに。





浅はかだった俺が憎い。




「置いて行くか、連れて行くか…って?」



おばあちゃんは真っ直ぐに俺を見つめた。


「彼女は連れていってほしいみたいだよ」

でも俺を見ている訳じゃない。

振り返ると扉には苺香がたっていた。




「睦月のばかぁ!!!」
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