おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜

「えっ!?そんなあっさりいいって言うと思わなかった」


「そんなの全然いいに決まってるじゃん
女の子関係じゃなければなんでもいいよぉー」


想像していた-女友達-ではなかった事に安心して、テンションは急上昇していた。
そんな様子を見た潤くんは


「もっと、寂しいとか言うと思ったのになんか嬉しそうだね…」


「あっ、いや、ごめん…
想像してた事と全然違ったからつい…笑」



いいと言われてるのに腑に落ちない顔をしている潤くんの気持ちはなんとなくわかる。
寂しいとか、離れたくないとか言うべきだったのかもしれない…
でも、わたしの中では嫌でも何でもない話だったから。



「毎日メールも電話もするし、あこの話も向こうの男友達にしてあるから。」


安心感をたくさんくれる人。
彼と同じ…もう1人の彼。



潤くんは東京に一週間行く事を決心した様子だった。
何度もわたしに、″本当に大丈夫?″と聞いてきた。
わたしはそんなにも、潤くんがいないとダメな女に見えるのか…それとも、他に心配があるのか…


潤くんは翌日すぐ店長に有給消化の件を伝えたらしく、少しして潤くんの名前の欄に10日間の休みの印が付いたシフトが出来上がった。



わたしはそれを確認しながら、残った4人でシフトを回すのは結構大変なものだな。なんて呑気に考えていたのもつかの間…
佐藤くんと2人きりになる時間がかなりある事に気がついて、潤くんが東京旅行に行く事よりも、佐藤くんとの事で頭がいっぱいになってしまった。

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