おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
前日の夜


「本当に大丈夫?なんかすげー心配なんだけど!」


と何回も確認されて、その回数の多さに笑ってしまうほど。



「大丈夫だってば!笑」


潤くんの心配は何に対してなのか、この時わからなかった。


でもなにか感じるものがあったのかな?


いつも通り、キスをした。
長く長くギュッと抱きしめあって、″またね″って。
笑顔の2人がそこにいたんだ。







東京着いて友達と合流できたよ



翌日起きて届いていたメールを確認した。
バスで行くと言っていたから無事に着いたと聞いてホッとした。
今日からしばらく連勤のわたしは仕事の準備を始めた。
潤くんの穴をうめながらも、それぞれ最低限の休日はとれる様にと1日の労働時間が少し長くなる。


そしてここで働きだして初めて、1人勤務の時間がある。
と言っても、店長があがって夜勤の佐藤くんかやまやまが来るまでの3時間程度。
そこからはその日の夜勤のどちらかと3時間一緒の勤務となる。
そして今日の夜勤は佐藤くん。


「長時間勤務になっちゃうけど、まぁ10日間だから!気楽にやってこう!」


と、いつも通り店長はセカセカしながら


「なんかあったら連絡して!やまうら君も1人勤務させるの心配してたから」


と言い残し帰って行った。


いつもなら、潤くんかやまやまがいる狭いキッチンも1人だと広くて静かだなぁ…なんて。
でもお店は暇だから、1人でも気楽と言えば気楽だなーとキッチンで洗い物をし始めたら来客の合図。
チリンと音がして、わたしは慌ててカウンターへ出た。

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