おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
「好き…っていうか…
気になる感じの人はいます。」


「まじで?いいじゃん、そういうの!
どんな人なの?」

そう聞かれて思いうかべた姿に…口角が自然と上がっていく。

「王子様みたいな人です」

水島くんを表現するにはもうこれ以外思い浮かばない。

「ん?!」
と眉間にシワを寄せて困ったように笑いながら

「王子?!どっ、どういうこと?
オレぜんっぜんわかんねー」

王子様という表現はそんなに珍しいのだろうか?
わたしが変なのか、やまやまや佐藤くんが変なのか…

「見た瞬間、王子様
って思ったんですよ」

手をアゴの下で組みながらわたしは言った。

「なんだよそれっ!笑
ならヒトメボレってこと?」

「そうですね…見た瞬間…」

脳裏に焼き付いている初めて見たあの瞬間の衝撃。
まだ1週間経っていないからなのか…
記憶がわたしを熱くしていく。



「へぇー!すげーな、ヒトメボレなんてオレしたことないよ!よほどストライクってことでしょ?」

「そうですね…//」

表情だけでいろいろな事が読まれてしまいそうで…
わたしは少し体を横に向けた。

「そうなんだー!それで、連絡とったり遊んだりしてるの?」

「全然ぜんぜーん!!」

わたしは大げさに身振り手振りして、何にも進んでないこと、気になっているだけってことを伝えた。

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