おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
「あっ、うんっ!」


「まぁ仕事で必要なこともあるかもしれないし」


シフト表を見つめたまま発する言葉がどんどん小さくなるやまやま。
素直に交換したいって言えばいいのに、可愛いやつだな。なんて思ったのはヒミツ。


連らく先を交換しようと伝えるのって結構勇気がいるというか…
好きな人に聞くならもちろんだけど、別にそういうわけじゃないけどって時だってなんか緊張感がある気がする。
プライベートに入り込む手段のひとつを知り合うんだから。


連らく先交換後もやまやまの質問は続いた。

「水島くんかぁー。
いい子だと思うけど…王子様かぁ?笑」


「王子様でしょ、かっこいいし優しいし」


「一緒に仕事多いもんなぁー
オレだって優しいじゃん!オレ天使みたいでしょ?」

「あはは!天使ってなに!笑」

「イタ子ちゃんにはわからないかなぁ…オレの天使の優しさ」

ふざけるやまやまに笑いが止まらなかった。


「もうすぐ水島くん誕生日だよ。
誘っちゃえば?笑」


あと数日後には水島くんの誕生日。
2連休をとっている水島くんはきっと予定があるに決まっている。

「誘える訳ないじゃん!絶対予定ある感じするもん」

「まぁ彼女はいなそうだけどな!
仲のいい女友達はいるみたいだけど」

「そうなんだ…」

少しだけ引っかかった言葉は
″仲のいい女友達″
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