おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
翌日
3日ぶりの水島くんとの仕事は、ゆったりとした空気の中で時間だけが足早に流れる。
2人の関係はもちろんこれまで通り。
昨日この場で繰り広げられた話が自分の事だなんて想像すらしないだろうなぁ。なんて…
見つめた横顔が今日もキレイで涙が出そうになる。

それはきっと、水島くんがわたしにとって儚い存在だから。
昔からそう。片想い中はその相手を見るだけで涙が出てくる。
大げさではなく、本当に。
わたしだけだろうか…

相変わらず水島くんはわたしに飲み物をもってきてくれたり、座ってていいよ!なんて気を使ってくれる。


「昨日、けいいちと仕事大丈夫だった?変な奴だったでしょ?笑」

途切れ途切れの会話の中で急に出てきた佐藤くんの話に、わたしはすごくアタフタしてしまった。

「あっ、なんか…おもしろい人だった。笑」

なんて、当たり障りない言葉を返した。
だってとてもじゃないけど、佐藤くんと恋バナをして盛り上がった。
なんて言えるわけなくて…



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