アッファシナンテ

花恋「あなたの天職だったのよ。」

遼「天職?」

花恋「ホストという仕事を
あなたが選んだ訳ではないのなら
ホストという仕事が
あなたの天職だったのよ。
自ら望んだ仕事。この職に付きたいと
願った仕事じゃなかったら
長くは勤められないもの。」

遼「そんな事ないんじゃん?
世の中の大半は望んでない仕事をしてる。
何でだか分かるか?」

花恋「分からないわ。」

遼「あんたと違って娯楽じゃないから。
皆、生きるために働くんだ。
やりたい仕事じゃなかったとしても
なりたくもない自分になっていたとしても
生きるために働くんだよ。
金がなきゃ生きていけないから。
あんたみたいに名乗る姓がどうのなんて
そんな小さい事を考えてる人間は
ほとんどいないよ。でも...
あんたらしくていいと思う。」
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