アッファシナンテ
酒を作って花恋の前に置くと
普段は飲まないその酒を
花恋は手に取り飲み干した。
遼「それで、あんたは
そのお見合い、どうするの?」
花恋「もちろん断るわ。」
知っている。花恋の
心配の正体くらい。
遼「本当は断れないんじゃない?」
花恋「え?」
遼「お父様が望んでいるから。
執事がセッティングしたから。
その想いに応えたいと
思ってるんじゃない?
好きじゃなくても恋など
してなくても、あんたは
その人を選ぶんじゃない?」
花恋「あなたは私の事が
好きではないの?」
遼「好きだよ。」
花恋「だったらどうして
そんな事を言うの?」