俺にすればいいのに。
After Story

デート(仮)

卒業式から数日が過ぎたある日、
突然先輩から電話がかかってきた。


「…優くん。明日って空いてる?」

「特に何もないですよ」

「……会いたいんだけど、ダメかな?」

「俺も会いたいなって思ってました」


卒業式の日に告白したけど、実はまだ先輩とは付き合っていない。

先輩に「好き」と言われた後、先輩の友達が迎えに来て、結局まともに話せず終わってしまった。


だから、会って直接言いたいなと思っていた矢先の先輩からの電話。

俺から誘おうと思っていたのに、先を越されてしまった……


「特に何も考えてはいなかったんだけど……行きたいところとかある?」

「先輩はありますか?」

「うーん……私は優くんと行けるならどこでもいいよ」


また、だ。

先輩のこういうところ、本当にずるいと思う。

こうなったら、とびっきりのプランを考えてやる!


デート(仮)のプランは俺に任せて欲しい、と伝えると先輩は少し驚いた後、いいよと言ってくれた。


「とりあえず、明日の10時に青木公園駅でいいですか?」

「うん!」

「おやすみなさい。美咲先輩」

「楽しみにしてるね! 優くん、おやすみ」


きっとしばらく先輩と会えなくなるだろうから、思い出に残る 楽しいプランを考えないと!
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