彼氏が最近かまってくれないので、彼女反撃を開始します
倉庫に来た私は、壁に掛かっているモップを4つほど手に取る。

「これでよし!」

用が済み倉庫を出ようとした時、入口付近から何者かの足音が聞こえた。
振り向き、音の方へと顔を向ける。

「...よ」

「智樹」

そこには、扉に背を預けて立つ智樹の姿があった。

...というか!

「!」

しまった!智樹の目を見てしまった!

急いで私は智樹から目線を外し、モップを見つめた。
その様子を変だと感じたのか、彼は「どうしたんだよ」と発言してくる。

「なんでもないよ!」

少し大きめに発し、目を合わせぬように足早に倉庫を出た。
それから、すぐ近くに立っていた菜々子に抱きつく。

「...」

「んー、どーしたのともちん?」

女バレがわちゃわちゃとしている様子を、智樹は静かに見つめていた。
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