four seasons〜僕らの日々〜
隣で歩く君を騙す
優しくない嘘で君を騙す
遠く響く優しい声
体を包む夕暮れの中のよう
刹那で消えてく花火のような
人生の中でどれほどの
花を咲かせるだろうか
ひまわりのように
あの子だけを見つめられたら
どんなに幸せだろう
亡霊みたいな僕は
太陽に照らされることはあるのかな
あの子に伝えたい一つの言葉
蓮の頭の中に美桜の顔が浮かぶ。思い出が浮かぶ。思い出すたびに、この歌を繰り返すたびに泣きそうになった。
ドサッと背後で音がして蓮は振り返る。
椿がうつむいて立っていた。足元には椿の持っていたかばんが落ちている。
「ど、どうしたの?」
聞かれてしまったのかな、と蓮は不安になった。