four seasons〜僕らの日々〜
「ねえ、お母さん」
その日の夜、美桜はお母さんに話しかけた。
「凛ちゃんと話したい」
そう言うとお母さんは驚いた。
最近は、ずっと凛ちゃんと会おうとしなかったからだ。
「いいけど……。でもどうして?」
「手話をもう一度したいって思ったから」
美桜が笑ってそう言うと、お母さんも嬉しそうに笑った。
「わかった。連絡しておくわ」
「ありがとう」
何を話そうかな?でも、最初に言う言葉は決まっている。親指と人差し指で眉間をつまむようにして、指を伸ばして前に出す。『ごめんなさい』だ。
体育祭で美桜はダンスを踊ることになった。
メンバーは八人。椿がリーダーになった。
「体育祭まであと二週間だし、朝もみんなで集まって練習しよう!」
椿の言葉に全員が頷いた。
人をまとめることができる椿はすごいと美桜は思った。それと同時に、蓮にはやっぱり椿がふさわしいと思い辛くなった。