four seasons〜僕らの日々〜



「ねえ、お母さん」

その日の夜、美桜はお母さんに話しかけた。

「凛ちゃんと話したい」

そう言うとお母さんは驚いた。

最近は、ずっと凛ちゃんと会おうとしなかったからだ。

「いいけど……。でもどうして?」

「手話をもう一度したいって思ったから」

美桜が笑ってそう言うと、お母さんも嬉しそうに笑った。

「わかった。連絡しておくわ」

「ありがとう」

何を話そうかな?でも、最初に言う言葉は決まっている。親指と人差し指で眉間をつまむようにして、指を伸ばして前に出す。『ごめんなさい』だ。



体育祭で美桜はダンスを踊ることになった。

メンバーは八人。椿がリーダーになった。

「体育祭まであと二週間だし、朝もみんなで集まって練習しよう!」

椿の言葉に全員が頷いた。

人をまとめることができる椿はすごいと美桜は思った。それと同時に、蓮にはやっぱり椿がふさわしいと思い辛くなった。
< 49 / 280 >

この作品をシェア

pagetop