カボチャの馬車は、途中下車不可!?
「ちょっ……ややめてくださいっ! あの、私は、ほんとに大丈夫ですから。気にしてませんしっ!」
びっくりして叫んじゃった。
「ほんとにっ頭上げてください! 私、困ってしまいます!」
一生懸命お願いして、ようやく顔を上げてくれた大河原部長は、首の後ろへ手をやりながら、少し照れたように口を開いた。
「熱くなって……少し言い過ぎたかな……。まったく、いくつになっても、あのネタは鬼門なんだ、私には」
いくつになっても、でピンときた。
「あのネタって……結婚、ですか?」
大河原さんは頷いて、情けなさそうに眉を下げる。
「余計なお世話だと思わないか?」
「はい、思います」
ふふふっ……
くくく……
私たちは、秘密を打ち明けるように、そっと笑いあった。
眉間の皺をほどいた大河原さんは、驚くほど若々しく見えた。