カボチャの馬車は、途中下車不可!?


サァアアアアア……——



熱めのシャワーを頭から浴びて、ふぅっと息を吐いた。


とろんと霞がかっていた頭が、徐々にクリアになってくる。

微熱をまとったような気だるさ。
重たい腰と、ヒリつく喉。


夜の余韻が、じわじわと幸福感へ形を変えていく。

夢じゃ、ないんだ——



やっぱり、記念すべき朝くらい、一緒にベッドで迎えればよかったかな。
ほんの少し後悔してから、いやいや、と首を振った。

昔からどうにも、苦手なのよね。
ベッドの中で、甘々な「おはよう」っていうのが。

だって、そのぅ……こっぱずかしいじゃない?


よく寝てたし、構わないでしょ。
そう独り言ちて、キュッとシャワーを止めた。


彼が起きてきたらすぐ食べられるように、今のうちに何か用意しておこう。

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