カボチャの馬車は、途中下車不可!?
あの車だ。
前に私をつけ回していた、あの……
なんで、あの車が?
どくんどくんどくん……
同じ車かどうかはわからない。
気のせい?
でも、すごく似てるような気がする。
どくんどくんどくん……
冷えた両手の指先をキュッと組み、そっと柱の影から伺う。
その車は、エレベーターホールの横、従業員用の通用口前に停車した。
カチャリとドアが開いて。
誰かが降りたみたい。靴音がする。
「また連絡する」
うるさいくらい鳴っていた心臓の音が——消えた。