カボチャの馬車は、途中下車不可!?
え……?
その場所に着いた私は、パチパチと瞬きを繰り返した。
だって——車が、ある。
確かに、そこには見慣れたSUVが停まっていた。
どういうこと?
だって、今朝も彼は私を会社まで送ってくれて。
それから、自分の会社に……
どういうこと?
もう、仕事が終わって帰ってる?
今ホテルに……いるってこと?
部屋に、いたの?
じゃあ、ノックすればよかったの?
あぁもうっ……
どっと疲労感に襲われて、コンクリートの柱に手をついた時。
小さなエンジン音が響き、車のライトが控え目に近づいてきた。
その車体を視界の端でとらえた瞬間——私はとっさに柱の影に隠れていた。
やってきたのは、黒のワンボックスカーだった。
すべてのガラスに、スモークフィルム……