カボチャの馬車は、途中下車不可!?
キィイッ!!!
すぐ後ろへ迫る、
絶叫するような、強烈な摩擦音。
住宅街ののどかな空気をぶち壊す、その音から逃れて。
角を曲がり……
目についた大きな植木の影に飛び込んだ。
ギュン……!
車が、猛スピードで遠ざかっていく——
はぁはぁはぁ……
こんなに全力で走ったの、学生時代以来かも……
他人事みたいにつぶやいてから。
荒い息を静める暇もなく、身体を起こした。
ここにいたら、危ない。
わからないけど、なんとなくそんな気がする。
破れそうな心臓ともつれる足を叱咤し、再び走り出した。